平安時代のはじめに仏教界に新風をもたらした伝教大師最澄(767-822)。1200年の大遠忌を記念して特別展を開催。
本展では、延暦寺における日本天台宗の開宗から、東叡山寛永寺(とうえいざんかんえいじ)を創建して幕府と強固なつながりを得た江戸時代に至るまでの天台宗の歴史を紹介します。日本各地で守り伝えられてきた貴重な宝物や『法華経』の説く万民救済の精神をあらわす文化財が展示されます。
「最澄と天台宗のすべて」見どころ
全国で守り継がれてきた、天台の宝物を一堂に!
平安時代に比叡山ではじまった天台宗は、弟子たちがその教義を深め、さらに平安以降一大教団となり全国に広がっていきました。本展では国宝・重要文化財を多く含む、仏像、絵画、書、工芸といった各地で守り継がれてきた宝物を一堂に集めて、紹介しています。
また、本展に出品される彫刻には、各寺院で「秘仏」とされるお像も複数展示されます。数十年に一度しか公開されないお像や、これまで決して寺外には出なかったお像を拝見できるまたとない機会です。
※展示期間が限定されるものがありますのでご注意ください。
最澄と天台宗の始まり―祖師ゆかりの名宝
『法華経』を根本経典とする天台の教えは、中国・隋時代の天台大師智顗(538~597)によって大成されました。鑑真が日本にもたらした経典から智顗の教えを学んだ伝教大師最澄は、比叡山延暦寺を創建し、その後研鑽を深めるために中国に渡ります。帰国後、日本で天台宗が公認され、従来の南都諸寺院との違いを鮮明にしながら、独自性を打ち出していきます。波乱に満ちた最澄の足跡を、ゆかりの名宝からたどります。
【東京会場・展示作品】
福島 #法用寺 からお出ましの重要文化財「金剛力士立像」 は、平安時代につくられた数少ない貴重な #金剛力士像。ケヤキの一木造りで、像高2m以上、重量100キロ以上もある力量感あふれるお像です。貴重な展示作業の様子を特別公開中 https://t.co/DPNZgrlUM3#天台展 #東博 pic.twitter.com/bbAPsL00nA— 特別展「最澄と天台宗のすべて」 (@saicho2021_2022) October 19, 2021
#最澄と天台宗のすべて で展示されている護法童子立像☺️
比叡山 東塔南谷の西尊院に伝来したとありました
護法童子とは、仏法や修行者を護る童子姿の善神のことで、本像の姿は千日回峰行の拠点葛川明王院ゆかりの「葛川護法」と記されていました😊続く#特別撮影許可 #東京国立博物館 #天台宗 #勉強中 pic.twitter.com/F9sFYgD3eW— 【公式】伝教大師最澄1200年魅力交流 (@1200saicho) October 17, 2021
#最澄と天台宗のすべて の京都の古刹 #法界寺 の #薬師如来 立像で重文です☺️
こちらは、比叡山延暦寺根本中堂の最澄自刻とされる御本尊と近いお姿をされているようで、像内に最澄自刻の薬師像を納めてあったため安産祈願としても有名だそうです☺️続くー#特別撮影許可 #内覧会 #最澄 #勉強中 pic.twitter.com/L2SUWdfZGf
— 【公式】伝教大師最澄1200年魅力交流 (@1200saicho) October 15, 2021
【東京会場・展示作品】
東京・調布の #深大寺 からは、なんと205年ぶりの #出開帳 となる #秘仏「慈恵大師(良源)坐像」がおいでです。2mほどのお姿は見る者を圧倒する大迫力。良源さんが”魔除け”の力をもつ #不動明王 の化身だと信仰されたのも納得🙏#日本最大 の肖像彫刻です。#天台展 pic.twitter.com/TcP6IFzaVS— 特別展「最澄と天台宗のすべて」 (@saicho2021_2022) October 15, 2021
最澄とは
伝教大師最澄は、真言宗を開いた弘法大師空海とならんで、中国に渡って仏教を学び、新しい平安仏教の一翼を担った名僧です。最澄の生涯は、あらゆる人々を救うという『法華経』の説く理想の世界を実現することに捧げられました。全国に『法華経』を収めた宝塔を建てる六所宝塔、比叡山における大乗戒壇の設立の構想などはいずれも、この理想を実現し、人々の幸せを祈るためのものでした。なかでも、出家者にしか許されなかったそれまでの受戒を、より開かれたものにした大乗戒壇の設立はきわめて革新的であり、日本の仏教に大きな影響を与えました。
天台宗とは
最澄が打ち立てた日本天台宗は、釈迦の教えの中でも『法華経』こそが完全円満な究極の教え(円教)であるとした中国・隋時代の天台大師智顗(538~597)の仏教理念のもと成立しました。そこに最澄が中国で学んだ密教・禅・大乗戒を加えた「円教・密教・禅・大乗戒」の四つの柱をもつ点が、日本天台宗の最大の特色です。すべてのものに仏になる素質があることを説く『法華経』の一乗思想を教えのいしずえとしながら、弟子たちによって多様に展開した教学は、その後、多くの祖師たちをはぐくむ母体となりました。
「最澄と天台宗のすべて」概要
開催場所 | 東京国立博物館 平成館 |
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最寄駅 | 上野駅(徒歩10分) / 根津駅(徒歩15分) / 鶯谷駅(徒歩10分) / 京成上野駅(徒歩15分) |
開催期間 | 2021/10/12(火) ~ 2021/11/21(日) |
問い合わせ | ハローダイヤル 050-5541-8600 備考:午前9時~午後8時/年中無休 |
公式サイト | 特別展「最澄と天台宗のすべて」 |
日時・場所・出演者、イベント参加に関する条件や料金等が変更になる場合があります。事前に会場・主催者までお問い合わせいただくか、公式サイト等で最新情報をご確認ください。
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