最新のCTスキャンが解き明かす古代エジプトの謎
イギリスの大英博物館が誇る世界最大級の古代エジプト・コレクションより、6体のミイラを含む約250点の文物を紹介する特別展。CTスキャンを用いた画像解析によって、外側からはうかがい知ることのできないミイラの謎を解き明かし、古代エジプト人の生き様や文化を紹介します。
王家の葬祭儀式を担う役人、代々続く名家の神官、既婚女性、幼い子ども等・・・展示される6体のミイラは、年齢や性別、社会的立場や暮らしていた時代も様々です。
彼らはどのような人生を送ったのちにミイラとして残ったのか――? CT データをもとにした解説映像や、それぞれのミイラに関連する展示物を交えながら、6つの物語を展開します。神々の像やミイラ作りの道具は古代エジプトの信仰や死生観を垣間見せる一方、女性の装飾品や子どものおもちゃなど、現在と変わらない彼らの生き様も今に伝えています。
大英博物館からミイラがやってくる!
歴史の殿堂として知られるイギリスの大英博物館は、古代エジプト文明の研究でも世界を牽引してきました。その研究成果を紹介する本展は、6体のミイラを選りすぐり、CTスキャンを用いた画像解析によって、外側からはうかがい知ることのできないミイラの謎を解き明かし、古代エジプト人の生き様や文化を紹介します。
大英博物館とは
英ギリス・ロンドンにある大英博物館は世界で最も名高く人気のある博物館の一つです。1753年に8万点の収集品から始まったそのコレクションは、250年以上を経た現在、約800万点にも及びます。エジプト、ギリシャ・ローマ、アジア、ヨーロッパなど8の部門をもち、先史時代から現在に至る文化遺産の殿堂として知られますが、なかでもエジプト部門は同館の「顔」ともいえる重要な位置を占めています。
大英博物館ミイラ展 みどころ
歴史の殿堂として知られるイギリスの大英博物館は、古代エジプト文明の研究でも世界を牽引してきました。その研究成果を紹介する本展は、6体のミイラを選りすぐり、CTスキャンを用いた画像解析によって、外側からはうかがい知ることのできないミイラの謎を解き明かし、古代エジプト人の生き様や文化を紹介します。
王家の所領を管理する役人、代々続く名家の神官、既婚女性、幼い子ども……展示される6体のミイラは、年齢や性別、社会的立場や暮らしていた時代も様々です。彼らはどのような人生を送ったのちにミイラとして残ったのか―? CTスキャン画像をもとにした高精度の映像や、「食」「健康」「音楽」「家族」などのテーマに沿った展示物を交え、各ミイラの6つの物語を展開します。神々の像やミイラ作りの道具は、古代エジプトの信仰や死生観を垣間見せる一方、女性の装身具や子どものおもちゃなどは、今も昔も変わらない人々の暮らしを伝えています。
2019年に日本の調査隊が発見し、現在も調査が続いているサッカラ遺跡のカタコンベ(地下集団墓地)を実寸大の部分模型で再現するなど、日本独自の展示も行います。
“歴史の殿堂”大英博物館からミイラがやってくる!
世界最大級の古代エジプトコレクションを誇り、ミイラ研究を牽引してきた大英博物館が選りすぐった6体のミイラと約250点の貴重な遺物が展示されます。
高精度の“ミイラの復元映像”!
ミイラ1体につき約7000枚という破格の撮影枚数のCTスキャン画像から作成された高精度の映像で、生前の健康状態やミイラ化の過程などを解き明かしていきます。
日本人研究者による最新の発掘調査も紹介!
日本独自コンテンツとして、本展監修者の一人である、金沢大学・河合望教授の率いるチームが発掘中のサッカラ遺跡のカタコンベを実寸大の部分模型で再現。通常は入ることのできない、発掘調査中の遺跡内部を紹介します。
大英博物館ミイラ展 展示構成
アメンイリイレト テーベの役人
アメンイリイレトは、カシュタ王(前760~前747年頃)の娘アメンイルディスの所領を管理していた役人で、その地域の名士であった。アメンイルディスの死後1世紀以上後の時代の人物であり、その地位から得た富によって立派に埋葬された。彼のミイラは、厚さ12cmにもなる亜麻布の層で覆われ、豪華なビーズネットが胸部から足首を覆うように置かれていた。極めて良好な保存状態で、古代エジプトにおけるミイラ作りのよい例の一つである。古代エジプト人は、来世で復活するためには肉体が残っている必要があると信じていた。死者の肉体はミイラとなることで、神に近い属性をもつ神聖なものとして作り変えられたのである。
ネスペルエンネブウ テーベの神官
テーベ(現ルクソール)で最も重要な宗教施設であったカルナク神殿の神官で、彼の職務は神像が安置された祠堂の扉を開け、聖油を捧げることであったと考えられる。ネスペルエンネブウのミイラには、数多くの護符や装身具が包帯の中に安置されていた。これらは死者を保護し、不死の力を得る手助けとなる呪術的な力をもつと考えられていた。古代エジプトでは八百万の神々が信じられており、神々は様々な姿で表現された。ネスペルエンネブウのミイラの棺にも、ハヤブサとタマオシコガネ(フンコロガシの一種)で表された太陽神(ケプリ神)やオシリス神といった、死者に新たな生命を与える力をもつ主要な神々を象徴する文様が色鮮やかに描かれている。
ペンアメンネブネスウトタウイ 下エジプトの神官
下エジプト(北部エジプト)に暮らしていたとされるペンアメンネブネスウトタウイは、バステト神などを祀った神殿に仕える神官だった。彼のミイラには、ミイラ作りにおいて通常取り除かれることの多い脳が残されており、ミイラ作りの手法は時期や地域によって変化した可能性があると考えられる。木棺やミイラからは、彼の遺体がテーベでミイラ化されたことが示唆され、遠く離れた南部の地で他界したようである。また、本展で展示される4体全ての成人のミイラには、「現代病」と言われるアテローム性動脈硬化症の症状が見られ、この病気が古代エジプトの時代から存在していたことがわかる。古代エジプトにおける病気の治療は、専門家である「スウヌウ」(医者)による薬を使った療法に呪術的な儀式、呪文が組み合わせられた。薬のなかには、蜂蜜や銅といった抗菌作用をもつものも含まれていた。
開催場所・最寄駅 | 国立科学博物館 上野駅(徒歩5分) |
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所在地 | 〒110-8718 東京都台東区上野公園7-20 |
会場 | 国立科学博物館 |
開催期間 | 2021/10/14(木) ~ 2022/01/12(水) |
問い合わせ | ハローダイヤル 050-5541-8600 |
公式サイト | 特別展「大英博物館ミイラ展 古代エジプト6つの物語」公式サイト |
日時・場所・出演者、イベント参加に関する条件や料金等が変更になる場合があります。事前に会場・主催者までお問い合わせいただくか、公式サイト等で最新情報をご確認ください。
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